このブログで、会計や税務という堅い話だけでなく、ほっこりするようなことも書いていければと思っていました。そこで今回は、当事務所のある「西ノ京」について書いてみたいと思います。
西ノ京という地域は、京都市中京区の西部に位置する地域です。いくつかの町が集まり西ノ京といわれています。
当事務所は、そのうち西ノ京西円町という町にあります。JR円町駅や、京都市バスの停留所(西ノ京円町)からほど近く交通の便のよいところです。円町の付近には、三井住友銀行、京都銀行、京都中央信用金庫の支店があり、少し西に行くと京都信用金庫の支店があります。ラーメン屋やお惣菜のお店、定食屋、居酒屋、八百屋、クリーニング屋、酒屋など多数の店が立ち並び、終日、大勢の人が往来しています。立命館大学や高校にも近く若者の姿が目立ちます。
調べてみますと、西ノ京の歴史は古く、鎌倉時代から戦国時代にかけては北野天満宮とのゆかりが深かったようです。まず、鎌倉時代の文献に、北野天満宮に奉仕する神人(じにん)の一つとして「西京神人」という呼称が見えるとのことです。そして、この西京神人は、西ノ京地域に分かれ住み、こうじ造りを生業として「麹座」という組合を結成。課役免除とともに、こうじの製造・販売の独占をもおこなっていたそうです。江戸時代には西京村と呼ばれ、いまの円町付近に民家が集まっていました。明治の初めぐらいは戸数180、人口840ほどでした(以上、平凡社『京都市の地名』1979年より)。
当事務所から徒歩5,6分のところ、天神御旅商店会の通りに面して「北野天満宮御旅所」(きたのてんまんぐうおたびしょ)があります。文字通り北野天満宮との関係の深さを感じさせてくれます。毎年10月開催の北野天満宮の「ずいき祭」では「ずいき神輿」が御旅所にて一般公開されます(と書きましたが、実際に見たことはないので今度行ってみようと思います)。
西ノ京地域には他にも興味惹かれるものがあります。地域を東西に横断する太子道という通りは、かつて太秦広隆寺の太子堂への参詣路だったとのこと。また、太子道と佐井通の交差するところには井戸から出てきたと伝えられる「壷井地蔵」が祀られています。さらに、豊臣秀吉によって作られた御土居跡があり、その上には「御土居稲荷」とも言われる「市五郎大明神」が祀られています。
このように隠れた史跡が西ノ京にはいろいろと散在しているようです。私自身、西ノ京についてはほとんど知らなかったので調べてみてびっくりしました。祇園とか岡崎とか人気のある地区と比べると地味な感じはするものの、西ノ京はなかなかディープな感じがしてきました。
この地に事務所を開いたことをきっかけに、今後、西ノ京の史跡や名所についてブログで紹介していければと思っています。