10月3日、当事務所からほど近い北野天満宮御旅所(きたのてんまんぐうおたびしょ)に「ずいき御輿」を見に行ってきました。
毎年10月1日から5日まで北野天満宮(上京区)が五穀豊穣に感謝する「ずいき祭」を開催します。京都を代表する秋祭と言われていて、その歴史は、1000年以上に及びます。ずいき御輿は、その祭の期間中、御旅所(中京区西ノ京御輿岡町)で公開される、屋根をずいき(里芋の茎)で葺いている風変わりな御輿のことです。
ーーと物知り顔で書いたものの実は、ずいき祭もずいき御輿も一度も見たことはありません。西ノ京に事務所を構えた以上、「ずいき御輿を見に行かねば!」ということで、本日昼食休憩のついでに行ってきたのでした。
いつもは静かな御旅所。しかし今日は、周辺が車両通行止めとなり、露店がたくさん出て大勢の人で賑わっていました。
ずいき御輿は境内の奥にあり、近くまで寄って見学することができました。近所の幼稚園児たちも見学していました。
そして、この目でみたずいき御輿は――。
たしかに屋根がずいきで葺かれているのは確認できました。
しかしそれよりも御輿全体の飾り付けがユニークだったのが印象に残りました。五穀豊穣に感謝する祭にふさわしく、稲穂や、かぼちゃ、栗、みょうが、柚子など、秋にとれる作物をふんだんに使って作られているとのことで、とても色鮮やかでもありました。こんなに気合いの入った装飾の御輿を見たのは初めてです。
1000年以上前にこの祭をはじめた人たちの、豊作への感謝の気持ち。それは、現代に生きて農業もしていない私からは想像できないぐらい強かったのだろうとも思いながらその場を後にしました。